請求書をつくるとき、税込金額を本体と消費税に分解する方法

インボイス制度の開始により、領収書や請求書を作るときは、消費税額を明記する必要があります。

税込金額が先に決まっている場合、どのように本体価格と消費税額に分解すれば良いのでしょうか。

消費税率10%なら税込金額を1.1で割る

消費税率10%のときは、以下の方法で計算します。

  1. 本体価格:税込金額を1.1で割る(小数点以下の端数が出たときは切り捨てる)
  2. 消費税額:税込金額から1で求めた本体価格を引き算する

たとえば、「税込金額10万円(税率10%)」の請求書を作る場合。。。

  1. 本体価格:100,000÷1.1=90,909.090… → 90,909(端数は切り捨て)
  2. 消費税額:100,000-90,909=9,091

結果が正しいか確かめてみましょう。本体価格に税率を掛けると。。。

本体価格×10%:90,909×10%=9,090.9 → 9,091(消費税額)

1円未満の端数をどう処理するかは事業者にまかされています。切り捨て、四捨五入、切り上げのいずれでも大丈夫です。ここでは、本体価格の端数を切り捨てていますが、四捨五入や切り上げにしてもかまいません。

上の計算は請求書や領収書の合計金額に対して行ってください。たとえば、複数の商品を納入するとき、商品ごとに上記方法で金額を求め、その合計額を本体価格・消費税額にすることはできません。端数処理を行うのは、1つの取引(1枚の請求書・領収書)で1回だけです。

消費税率8%なら税込金額を1.08で割る

税率8%のときは、以下の方法で計算します。

  1. 本体価格:税込金額を1.08で割る(小数点以下の端数が出たときは切り捨てる)
  2. 消費税額:税込金額から1で求めた本体価格を引き算する

たとえば、「税込金額10万円(税率8%)」の請求書を作る場合。。。

  1. 本体価格:100,000÷1.08=92,592.592… → 92,592(端数は切り捨て)
  2. 消費税額:100,000-92,592=7,408

結果が正しいか確かめてみましょう。本体価格に税率を掛けると。。。

本体価格×8%:92,592×8%=7,407.36 → 7,408(消費税額)

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